大田地域の郷土料理
大田地域には2007年7月に世界遺産登録された石見銀山があり、1500年代中頃には灰吹法という技術革新によって、極めて純度の高い銀生産が行われていました。
大航海時代の幕開けでヨーロッパでは、石見銀の生産地である佐摩の由来から「ソーマ銀」と呼ばれ、高品質の食器や装飾品がつくられ珍重されました。
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箱寿司
石見地方で親しまれている「箱寿司」は、江戸時代の末ころから作られるようになりました。いまの岡山県から伝わってきたものといわれています。当時、岡山では藩の財政が貧窮していたため贅沢な生活が禁じられていました。それでも庶民の間ではこっそりご馳走を食べようと、野菜やしいたけなどの具を、寿司ごはんの中にしのばせて食べていたそうです。それが銀山ロードを経由して、石見銀山にもたらされ、だんだん豪華になっていったようです。石見、特に大田の代表的な郷土料理のひとつ「箱寿司」は石見銀山の歴史とともに懐かしいふるさとの味です。
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だき寿司
だき寿司は、大豆入りの押し寿司で、祭りのとき等に作る行事食のひとつです。大田地方は、日本海岸に面していることから、漁業も盛んです。大衆魚のあじやいわしなどを上手に使ったご馳走のひとつです。 別名おまん寿司ともいわれています。
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かしわもち(まきだんご)
かしわもちは、田植えの手伝いをしてもらった人へのおみやげにしたり、泥おとしのときに隣近所のみんなで作って食べただんごです。まきしばは、初夏には石見地方どこでもとれます。